まじで何してくれてるんだ、あんた。
このご時世、タイアップはアーティストとして切っても切れない関係にある。
テレビCMやドラマ、アニメや映画の主題歌に抜擢されれば、その知名度はうなぎ上りなパターンも珍しく無い。
Suchmosなんかも自分はCMから知った口ですし。
そんな中で、タイアップとして楽曲を提供する曲が常に高水準なアベレージヒッターなのが、日本の誇る歌姫である宇多田ヒカルだ。
ライバルであった浜崎あゆみとどこで差がついたのであろうか。
先日発売された「KINGDOM HEARTS Ⅲ / キングダム ハーツⅢ」でふと思ったのですが、この人が書き下ろす曲って本気度が凄いんですよね。
特にアニメとゲームには。
デビューから天才として認知されてきて、当たり前のことっちゃ当たり前なんですが、それにしてもクオリティの高さが凄い。
2016年に活動再開してから1発目のアルバム「Fantôme」を聞いた瞬間、この人やっぱり天才だと改めて思わされたのも懐かしい。
性格、人間性も大物だということを全く感じさせない素朴なところが多いところも本当に好き。
結婚してくれ。
そんなこんなで、今までに宇多田ヒカルがタイアップで使われたものを振り返ってみよう。
光やっぱり1番に思いつくのは2002年に発売されたこの曲。
スクウェア・エニックスのPS2用ゲームソフト「KINGDOM HEARTS / キングダム ハーツ」の主題歌に起用され、その後の作品でも使用され続けた名曲。
というか、これを機にシリーズの主題歌は宇多田ヒカルが担当している。
楽曲の権利をアメリカのウォルト・ディズニー・ミュージック・カンパニーが保持しているって、なかなかの偉業じゃ無いか?
ここまでゲームのイメージにピンとくる楽曲も珍しい。
いや、もうそういうイメージが植え付けられてるだけかもしれないですけど。
このゲームにはこの人の曲しかない!と思わせてしまう宇多田ヒカルのセンスが怖い。
Passionこの曲もスクウェア・エニックスのPS2用ゲームソフト「KINGDOM HEARTS II / キングダム ハーツII」の主題歌になっている。
正直に言うと、前作の「光」がハマりすぎて印象の薄い感じになっているが、この曲も十分ゲームを盛り上げてくれる良い曲。
アップテンポでもなく、バラードでもなく、絶妙なテンション感をもってくるこのセンス。
Face My Fearsスクウェア・エニックスのPS4用ゲームソフト「KINGDOM HEARTS Ⅲ / キングダム ハーツIII」のオープニングテーマ。
この曲以外にもテーマソングとして「誓い」を、海外版のテーマソングは「誓い」の英語版である「DON'T THINK TWICE」を提供している。
そう、このキングダムハーツは3作目にして宇多田ヒカル祭となっている。
そしてこの「Face My Fears」、何がすごいかってEDM界隈では世界的に有名であるSkrillexとの共作であるということ。
Skrillexがキングダム ハーツシリーズのファンであることと、以前から宇多田ヒカルと親交があったことから実現したコラボなのだが、普通に驚くよね。
宇多田ヒカルの持ち味と、Skrillexの頭を掻き回されるような騒がしさが今までにない感じとなっている。
ここ最近の宇多田ヒカルは海外のアーティストとコラボしたり、まだ日の目を見ていないアーティストを見つけ出しては才能を世に送り出したりと、そこら辺のレコード会社よりいい仕事してるよね。
Beautiful World2007年に公開された映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」の主題歌。
この後に公開される新劇場版のシリーズも全て宇多田ヒカルが担当している。
日本を代表するアニメに日本を代表するアーティストが主題歌を担当するなんて、なんとも贅沢なこと。
サビの歌詞である「もしも願い一つだけ叶うなら 君の側で眠らせて どんな場所でもいいよ」というのもどこかエヴァンゲリオンらしいというか、TVシリーズの劇場版ラストシーンを彷彿させる。
エヴァンゲリオンの近未来さと、ストーリーの物悲しさを上手く組み上げた良曲だと。
桜流し2012年に公開された映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の主題歌。
この映画が公開された時期は宇多田ヒカルが活動休止中であり、主題歌は誰が担当するんだ!?とざわざわしていたところ、公開初日にサプライズでこの曲が主題歌として発表された時の喜びったらもうね。
やっぱり宇多田ヒカルしかいないよ、この映画の曲を担当できるのは。
しかも劇中でこの曲が流れるのは本当にラストシーンで、本当に鳥肌が立った。
映画のストーリー自体は「ん?」という感想になったが、その他は素晴らしいとしかいいようがない。
庵野さん、次作の公開まで待ちきれないっすよ。
誰かの願いが叶うころ2004年公開の映画「CASSHERN」の主題歌であるこの曲。
すごく好きな曲なんですよ。
綺麗なメロディに切ない曲調と歌詞がすごく自分の好みで。
でも映画自体は世の中的にはとても不評であり、コケた扱いされている。
自分も一度観たはずなんだけど、全然記憶が無い。
延々と暗い雰囲気で意味不明なストーリーが続いていたような気がする。
当時の夫である紀里谷和明が監督を務め、主題歌を妻である宇多田ヒカルが担当する身内感が半端ない作品。
Can You Keep A Secret?TVドラマの主題歌と言ったらこれだよね。
2001年に放送された木村拓哉主演のフジテレビ系ドラマ「HERO」の主題歌に起用されたこの曲。
検察官をテーマとしたストーリー自体も面白く、型破りな検察官である久利生公平のキャラも木村拓哉にハマっていて人気のシリーズとなったドラマ。
個人的には田中要次扮するバーのマスターが言う「あるよ」のセリフとテンションが好きでした。
民放効果もあってか、ミリオンセラーの大ヒット。
いや、まあこの頃の宇多田ヒカルはミリオンセラーの製造機だったんですがね。
花束を君にNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で主題歌となったこの曲。
活動再開してから最初のタイアップとなったのだが、宇多田ヒカルのクオリティは健在と知らしめた。
「人間活動」と称した5年間の活動休止で、どこか人間らしい優しい曲が多くなったかなという印象。
いや、別に今まで人間らしく無いとか優しく無いとか思っていた訳じゃ無くて、より身近な感じになったというか。
人間離れした音楽センスは今まで通りなんですが、目線がリスナーと近くなったというか。
5年間で何を感じたかは知り得ないですが、宇多田ヒカルの中で何かが変わったということが曲として現れているんじゃないかと。
いやね、挙げ切れないよ。
あれが無い!これが無い!とか言われても困るよ。
Wikipedia見ただけでももの凄い数のタイアップに使われてるんだもん。
という訳で、記憶に残るタイアップ曲を並べてみたのですが、こう見ただけでも良曲ばかり。
作品のイメージにぴったりハマる宇多田ヒカルの才能が怖い。
上に挙げた曲はタイアップとして使用された曲だけであり、アルバム等々に収録されている楽曲ももちろん名曲、良曲はたくさん存在するし、数え切れない。
宇多田ヒカルが怖い。
そんな天才でありながら、庶民からは想像も出来ない優雅な生活を送っているのかと思いきや、SNSではしょうもないことを発言していたり、一般人のような生活を垣間見たりと人間性も好きになってしまう。
隙が無さすぎるぞ。
ある意味で結婚したい有名人No.1と言っても過言では無い。
活動再開から徐々に活動が活発になってきて、12年振りとなるツアーも行われるなどますます目が離せない存在の宇多田ヒカル。
これからもタイアップに皆の記憶に残る良い曲を提供し続けていくに違い無い。



