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Bring Me The Horizonの「amo」を10年前のデスコア好きに聴かせてみたい 

Bring Me The Horizonといえば、泣く子も黙るデスコア代表。
血を見ることにしか快楽を得られない凶暴さで00年代のラウド系を語るには不可欠な存在。
過去記事→メタルコア・デスコア好きなら知ってて当然なBring Me The Horizon


そんなデスコア番長Bring Me The Horizonですが、アルバムを出す毎に大人しくなっていく兆候が見られていたんですよね。
デスコアからスクリーモへと徐々に徐々に。
だからと言ってその変化が嫌だということでもなく、気にすることもなかったんですが、2019年にリリースされた6thアルバム「amo」でさすがに突っ込まざるを得なくなった。


完全にオルタナティブ・ロックじゃないか。


いや、それも「Drown」が公開された辺りから兆候があったんだけど、ここまで偏るかと。
シャウトもデスボイスも取り除き、優しく歌うBring Me The Horizonなんて誰が想像したものか。
ただボーカルを務めるOliver Sykes(オリヴァー・サイクス)のタトゥーだけはガチ。
頭部にまで墨入ってる。


10年前にタイムスリップして暴れん坊デスコア好きに「これ、2019年に発売されたBring Me The Horizonのニューアルバムなんだけど」って聴かせたらどんな反応するのだろうか。
あまりの変貌ぶりに信じてもらえないのでは。



The Comedown





mother tongue




お分かりいただけただろうか。
同一バンドである。
かなり極端に比較曲をチョイスしたので卑怯な感じもあるが、10年でここまで変化するバンドも珍しい。
「mother tongue」は「母国語」という意味で、オリヴァー・サイクスが離婚した奥さんと、再婚した現在の奥さんへ歌った曲。
曲中に"fala amo"という歌詞が出てくるが、これは今の奥さんの母国語であるポルトガル語で「愛してる」の意。
アルバムタイトルの「amo」もここから引用されている。
そう、この曲は正真正銘ラブソングであり、アルバムタイトルも愛を冠している。
Bring Me The Horizonが愛を歌うだなんて誰が予想した。
歌ったとしても声とも言えないデスボイスとシャウトで何言ってるか分からないのがオチだろと。


ここまで違和感なく話を進めてきたが、オルタナティブ・ロックとしてのクオリティ高くないですか?
デスコアバンドとしての土台がいい塩梅になり、Bring Me The Horizonらしいロックに仕上がっている。
バンドサウンドだけではなく、流行りのダンスミュージックの要素も取り入れる貪欲さも。





すっかりデスコアが体内から抜け切りオルタナティブ・ロックバンドとして生まれ変わったBring Me The Horizon。
ライブで観客に歌わせようとばかりして、肝心の自分はほとんど歌わないオリヴァー・サイクスの姿は健在だが、パフォーマンスの格好良さも相変わらず。
アルバムの聴き易さとしては邦ロック好きにもおすすめできる1枚。
この10年間での変化をあなたも感じてみてはいかがでしょうか。



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( 2019/04/22 01:02 ) Category 洋楽 | TB(0) | CM(0)