一口に「エモ」と言っても、感情的であったり感傷的であったり感動的であったりと様々な意味合いを持つようになってきました。
意味が曖昧であり度々議論の的になったり、若者に与える影響が大きいため批判を受けたりと、世の中の負を一身に背負うジャンルです。まじエモい。
派生であるスクリーモも地位が確立され、若者に人気のジャンルとして様々なバンドが生まれています。
そんな大義であるエモというジャンル。
どんなバンドを思い浮かべますか?
海外で大きな成功を納めたJimmy Eat Worldを出す方が多いかと思われます。
アサヒスーパードライのCMで起用され、日本でも知られているこの曲。
アーティストと曲名を知らなくても聞いたことがあるのではないでしょうか。
エモとしてのお手本のような曲です。
激しいバックの演奏に感情的なメロディが綺麗にマッチしています。
日本でもeastern youthやHUSKING BEEを筆頭にするエモバンド、またエモに影響を受けたバンドが存在します。
美メロにとことんこだわったCopeland
Copeland?聞いたことねえな。
それもそのはず、日本では売れていたとは言い難いです。
言ってしまえば本国アメリカでも大ヒットをしたバンドではありません。
しかし根強い人気があります。
その理由はボーカルであるアーロン・マーシュの透き通るような歌声と楽曲の美しさ。
男性であるのに声が美しいので女性が歌っているように聞こえてしまう。
04 Limited Sazabysのようなハイトーンボイスを想像してもらっては困る綺麗さ。
Should You Return心が洗われる。
アーロンの声を生かすことに念頭を置いた楽曲。
やかましい楽器は排除し、音数が少なさが心地よい。
Copelandの完成形といっても申し分ないのかと。
上記の曲は解散前にリリースしたアルバムのもの。
え、解散してんの?
それについてはまた後ほど。
Walking Downtown初期の頃はエモバンドと呼ばれるようなバンドサウンドで活動していました。
とはいえ、曲としては昔から変わらず美メロに主体にされています。
アルバム全体を通しても強く歪んだギターやどかどかうるさいリズム隊が出てくることはありません。
ギターもだいたいクリーン〜クランチ程度の歪みですし、ドラムも手数はかなり少ない。
作品をリリースする毎にピアノの比率が多くなっていくのも音楽の方向性から必然だと思います。
そんな美メロの帝王と言ってもいいCopelandですが、2010年に解散をしています。
売れなかったからですかね。
私がこのバンドを知ったのは解散後で、もう新譜もライブも見ることが出来ないのかと諦めながら数年が過ぎた時に事件が起きました。
日本時間2014年4月1日に再結成を発表メンバーの活動を知りたくてFacebookのページをフォローしていたのですが、2014年4月1日に突如新作のジャケットとティザームービーを公開。
なんと4年振りに再結成のアナウンスがされました。
ですが、なんとも日にちが悪い。
日本じゃエイプリルフールであり(海外じゃそんな文化ないと思いますが)、投稿はもちろん英語なので読めない。
信じていいのかパニック。
パニックになりながらいいね押したけど。
その後、制作風景や音源がYoutubeに公開され同年10月に無事新作がリリースされました。
Ordinary変わってなかった。
本当に良かった。
「Should You Return」でも少なかった楽器音がさらに減らされ、より美メロを追求した楽曲になりました。
あと、何年経ってもアーロン・マーシュの声質が変わることなく透き通っていることに驚き。
高い声質のボーカリストは加齢とともに歌声が変わって人が多いので、よほどケアなどに気を使っているんじゃないだろうか。
再結成後のこのアルバム以降のリリースはまだ無く、ライブ活動のみを行なっている様子です。
というか公式HPがオンラインショップだけになっているのがとても不安ですが。
エモというジャンルの中でも美しい歌声・メロディ・楽器構成にとことんこだわっているCopeland。
病んでる時に聴くとさらに病むエモの特異点。
重低音が好きな若者も180度思考を変えてCopelandの美しさに身を浸してみたらどうだろうか。
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