昔、職場で音楽好きの先輩が店内BGMでかけていたのですが、あまりにも気になった曲があったので聞いてみたら「えっ、フラカンの深夜高速知らないの!?」と言われた。
とにかく歌詞にインパクトがあり、熱い曲だった。
深夜高速という曲は2004年にフラワーカンパニーズがリリースした曲です。
実際はそれ以前からライブ会場限定でCDを手売りしていたのだが、関係者から「この売り方はもったいない」との意見が出て全国リリースに至った。
Wikipediaに載ってた情報ですが。
それだけ聴いた人を虜にする曲なんですが、フラワーカンパニーズのことはこの曲以外全然知らない。
変態要素のない綺麗な銀杏BOYZだと思ってる。
取り急ぎベストアルバムを聴きながらキーボード叩いて記事を書いている次第です。
今回はフラワーカンパニーズというより、深夜高速という曲について取り上げたいのですが、文字を読んでも分からないと思うのでまずは聴いてください。
深夜高速 (2009)熱い。熱すぎる。
サビの「生きててよかった」というインパクトが非常に強い。
曲自体は泣きのバラードなのだが、ボーカル鈴木圭介の力強い歌が落ち込んでいる自分の背中を押してくれる。
先に光が見えないような人生を、深夜に車で高速道路を走っている状況になぞらえている。
大人になってバンド活動を続けてきたフラワーカンパニーズ、1989年のメンバーが20歳の頃に結成して活動しているが、苦労してきた期間は長かった。
それだけにこの歌詞のメッセージ性はリアリティがある。
だが、歌詞にもある
「目的地はないんだ 帰り道も忘れたよ」
の通り、進んでも進んでも目的地に着くことはないバンド活動をひたむきに続け、引き返すこともしないと歌ったフラワーカンパニーズは結成26年にして日本武道館でのライブを実現する。
サビの「生きててよかった」の連発も、ちょっとしつこいと思ってしまうがそれは胸の奥にしまい込んでくれ。
とにかくこの曲1番の盛り上がり所なんだから。
「生きててよかった」だけ聴いていると、すごく幸せそうだなと思ってしまう。
だが、それに続くのが「そんな夜を探している」と「そんな夜はどこだ」である。
そう、1日が終わって生きててよかったと思える夜を探している。
良い1日だったと思える夜はあるが、生きててよかったと思える夜なんて人生にそう多くはないだろう。
最後には「探している」「どこだ」という言葉はなくなり、「生きててよかった」のみのサビとなる。
これはとうとう生きててよかったと思える夜を見つけたとして捉えて良いのだと思う。
ちなみに、ライブでこのサビを歌う鈴木圭介の姿は見ものだ。
全身全霊を込めた全力の歌は何かを感じられずにいられない。
そんな歌詞は少しもの哀しげであり、それとは裏腹に力強い歌で大ヒットした深夜高速。
リリースから10年以上が経っているが、節目で再録されたものも発売されている。
深夜高速~25th Annivarsary Ver.~フラワーカンパニーズ25周年バージョンとして曲のアレンジが加わっている。
ストリングスが入っており、オリジナルに比べるとバラード感が強くなっている。
MVもメンバーそれぞれが遺影を持ち過去のホームビデオの映像を使うことで、「生きててよかった」という歌詞を引き立たせています。
ちなみに1番最初に載せたMVは通称血糊バージョンというもので、ライブ中に鈴木圭介が怪我をして流血したものを再現したものです。
ホラーかよ。
また、この深夜高速だけを1枚にまとめた「深夜高速~フラカン結成25周年記念全曲集~」というものもiTunes限定で発売しています。
オリジナルと25周年バージョン、2009年に発売されたアルバムのバージョンにアコースティックバージョン、あとはライブ音源が2曲と、全6曲すべて深夜高速のみという狂気の沙汰。
もはや深夜高速商法とも言える。
そして13組のアーティストによって深夜高速のみをカバーしたトリビュートアルバム「深夜高速 -生きててよかったの集い-」もリリースされています。
1曲をフューチャーしてトリビュートアルバムを作るというのも珍しい試みである。
個人的に好きなのはGO!GO!7188のカバー。
女性ボーカルという新鮮さとGO!GO!7188らしいアレンジが加わってまた一味違う。
「深夜高速」という曲がどれほど偉大か分かってもらえたでしょうか。
この曲を知らないまま生きていくのは勿体無いと言い切れます。
時々無性に聴きたくなったりするんで。
イケメンバンドであったり、女々しい歌詞の曲、小綺麗な当たり障りのない曲であったりも良いですが、おじさんバンドの本気の歌にも耳を向けてみるのもいいのではないでしょうか。



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