若手バンドの中でも頭2つ抜け、破竹の勢いで人気を獲得しているKing Gnu。
先日サブスクリプションで新曲の「Prayer X」がリリースされ、切ない曲調が心地よく、この曲は既に
「King Gnuの新曲が再生した瞬間に最高だった。」という記事で取り上げています。
同じ曲の記事なのですが、今回はMVの方。
9/12の20時に公開されたMV、もう観ましたか?
僕の鳩並みである脳では解釈が出来ない。
困った。
ざっとしたあらすじとしては、
主人公であるピアニストがステージで公演しているが、それまでには周りから曲を書くことを強要されたり、同じ顔の宗教じみた信仰心のファンに絶望し、ピアノを弾くことを止め涙を流す。
1人のファンにナイフで心臓を刺されるが、刺された傷で死ぬ前に拳銃で自らの頭を撃ち抜く。という流れ。
キャラクターの不気味さも合間ってかなりショッキングな内容だ。
このMV、自分なりの解釈としては現在の音楽シーン、強いて言えばメジャーシーンへのアンチテーゼだと思っている。
レーベルからは売れる曲を作ることを強いられ、やりたい音楽とはかけ離れていく。
確かにレーベルの言う通りにしたら人気が出てファンも大勢ついたが、誰の顔を見ても違いはなく同じに見え、ライブは盛り上がるというよりも崇拝しにファンは会場へ押しかける。
こんなのやりたかったことと違うと涙を流したくなる。
ファンの見ている方向と自分の進みたい道は真逆であるのに誰1人気付くことはなく、心無いファンの言動はアーティストの心を深く傷付ける。
そんなファンは言うだけ言って、やるだけやって素知らぬ顔をし、再び同じ聴衆の群れに戻りいつも通りの崇拝へ。
そんな音楽シーンに絶望したアーティストは音楽の道を諦めることとなる。箇条書き風だけど、こうMVの内容を上記のように捉えるとかなり風刺の強い作品となっている。
確かに今の音楽界隈は歪み始めているんじゃないかなと感じる。
レーベルが作り出すバンドの方向性というのも、何か違和感を覚える。
最近は売れる音楽は多いが、心揺さぶられる音楽を耳にする機会が減ってきた。
また、SNSの普及もあり聴衆のメッセージは直接アーティストへ届きやすくなっている。
良い意見も届けば、無茶苦茶な暴言のような心痛むメッセージも同じように届くであろう。
ファンは大多数の匿名性を使ってリスクなしで相手を傷つけることが安易に出来るようになった。
ネットを通じているので実感が湧かないと思うが、アーティストも1人の人間である。
そのことを理解出来ていない人が多いのであろう。
なんだか文字で起こしていたらちょっと理解できた気がしてきた。
とは言え、上で述べたことは自分としての解釈であって、King Gnuが伝えたいメッセージとはまるで違うかもしれない。
ただただ不気味なMVを作りたかっただけかもしれないし、もしかしたら非常にハッピーな意図があるかもしれない。
もし、この作品が音楽シーンへのアンチテーゼとして作られていたとしたら、King Gnuは他のバンドとは一線を画す存在となることは間違いない。

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