ドラマーなら誰でも持っているチューニングキー。
楽器屋に行けば500円程度から買えたりするので、失くしてもあんまり気にしない人も多いですよね。
そもそもチューニングキーとは何だ?という方に説明すると、ドラムの打面であるヘッドをフープとシェルの間に挟み、それを固定するボルトを締めたり緩めたりする為に使う道具がチューニングキーです。
日常生活でいうとドライバーのようなもの。
構造上、ボルトの締め具合でヘッドのテンションが変化するので、その張り具合によって叩いた時の音程が変わります。
ドラムの構造については世界のYAMAHAが解説しているサイトがあるので、
こちらを参照していただければと。

PEARL ( パール ) / K080
バンドをやっていればドラマー以外は使いませんし、持つ必要もないものです。
自分もバンドをやっていましたが、ギターだったので触ったこともありませんでした。
なんなら今も昔もドラムは全然叩けません。
手足が一緒になっちゃってぐちゃぐちゃになるタイプ。
しかし、PAやレコーディングエンジニア、はたまたリハーサルスタジオであったりと音楽の裏方業界で働くとなれば話は別。
いざという場合に無いと困るのがチューニングキー。
何度チューニングキーに命を救われたことか。
さてさて、何故今回はチューニングキーの話なのか。
僕は音響会社でありながらリハーサルスタジオも併設で経営する会社で働いていたことがあったのですが、その時に知ったチューニングキーが画期的だったんです。
ROBOKEY ( ロボキー )のROBOKEY 4Xという商品なんですが、まずこいつは通常の4倍早くボルトを回転させることが出来ます。

ROBOKEY ( ロボキー ) / ROBOKEY 4X
画像だと緑の羽のような部分と黒い箇所を逆方向に回すことで通常に比べて4倍の速さを得ることが出来ます。
本当に速い。
気持ち良いくらい回ってくれる。
本体にスイッチが付いており、締める方向への4倍速回転、緩める方向への4倍速回転、4倍速回転無し、という3つのモードに切り替えることが出来ます。
こいつの本領が発揮されたのは、リハーサルスタジオでの勤務でした。
営業していればお客さんがやって来て、ドラムを叩けばもちろんヘッドは消耗していきます。
ヘッドは叩かれれば叩かれるほどヘタってきてしまい、気持ちの良い音が鳴らなくなります。
なので定期的に交換が必要でしたし、場合によっては利用していたお客さんが破ってしまう時もあります。
そんな時にROBOKEY 4Xを使うととても楽になるんですよね。
当時いたリハーサルスタジオは半年に1回で全スタジオ4台分のドラムをすべて張り替えていたのですが、これを使う前と後では時間効率が段違い。
だって4倍の速さだもの。
もう一点重宝したポイントは、締め上げている際にある一定のトルクで回らなくなること。
何故そのことが重要なのかというと、すべてのボルトが同じテンションになるのでチューニングが非常に楽になった。
手で回しながら感覚で締め具合を感じ取りながら…なんて技術を持ち合わせていない素人からすると、この存在はかなり大きい。
スタジオを利用されればお客さんもチューニングをします。
なので営業終了後にはお客さんが各々のチューニングをしてバラバラになっているので、翌日の営業にはすべてデフォルト状態へ戻す必要があります。
この機能を使えばデフォルトを定めやすいです。
自分がやっていた方法としては、まずトップもボトムもこいつですべて締め直す。
そこからフロアタムで低音を作り、ロータム、ハイタム、スネアと音階になるように調整していきます。
正確なチューニングの仕方とは言えませんが、この方法で全スタジオのドラムを近い状態にすることでスタジオとしてのメンテナンスを素早く行うことが出来ます。
あとは大きくて目立つ色なので失くしにくいこと。
チューニングキーは結構失くすことも多いし、失くしても安いからまた買えば良いやって精神の人が多いので、スタジオの忘れ物には大量のチューニングキーが溜まっています。
ただ、持ち歩くにはちょっと大きすぎるのが難点。
こんな感じで、リハーサルスタジオで働く人には必須だとも言えるROBOKEY 4X。
時間効率が段違いで早くなります。
価格もお手頃なので、導入するのも難しくはないはず。
是非とも4倍速の回転スピードを体感して欲しい。
まじで気持ち良いから。
ROBOKEY ( ロボキー ) / ROBOKEY 4X
EVANS ( エバンス ) / DATK Torque Key
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