関西を拠点に活動をするロックバンド「ホロ」。
サーキットライブでたまたまライブを観たのだが、1発で虜にされて翌日にはタワーレコードへCDを買いに行った。
人生で初の一目惚れがこんな経験になるとは思っていなかった。

メンバーは
Vo Gt.石木政臣
Gt.岩石洋太郎
Ba.赤毛
Dr.竹川真矢
の4ピースとなっている。
ツッコミをいれたいのが1人いるが、触れたら負け。
2010年に結成したこのバンドは「日本一うるさい歌物バンド」、「関西代表 和製轟音ギターロックバンド」のキャッチコピーが語る通り、良い意味で騒がしい。
とにかく騒がしい。
ギターもベースもドラムも各々でガチャガチャ鳴らしていて自己主張が強い。
演奏技術も高いので、音の数がかなり多い。
そんな轟音に違和感なくメロディを乗せてくる石木の歌声。
ボーカルが消されることなく、むしろ前へ前へと出てくる存在感。
ベースの赤毛が作り出す独創的な日本詞も世界観を作り出す大きな要素。
ホロの楽曲は絶妙なバランスで構成されている。
幻実聴いてもらえば分かる通り、出だしから騒がしい。
1st mini albumの曲なのだが、この頃から歌物バンドとしてはかなり騒がしい。
アルバムを出す毎にうるさくなっていくので、まだ轟音の初期症状。
この曲だけではないのだが、ギターの岩石が弾くフレーズがとにかく秀逸。
ギターロックバンドの名は彼の存在なくしては語れない。
鐘声幻想的なテーマが多いホロだが、この曲は少々毛色が違う。
武士を彷彿とさせるMVと、昔の時代を思わせる言葉遣い。
歌詞はすべてベースの赤毛が担当しているのだが、毎日何を食べればこんな歌詞が思い浮かぶのか教えて欲しい。
もしや、ただの奇抜な格好をしたベーシストではないな?
正直MVのバンドを馬鹿にする輩を斬りつけるという寸劇は微妙だが、和製という色が強く出ていて楽曲の幅広さが伺える。
道化師が泣く僕としては、この曲がホロを表すのに一番ふさわしい。
メロディの美しさ、楽器隊の騒がしさ、幻想的な歌詞とMV、これらのホロが作り出す世界観に吸い込まれてしまいそうになる。
日本詞をここまで上手く扱えるバンドはそう滅多にいない。
文学的であり、物語のような独創感のある詞がホロの強みの1つではないかと。
特にサビの「あー 失って気付くんだろう?」という1フレーズは、詞とメロディが綺麗に組み合わさり強い印象が残る。
アレグロ轟音の名をそのまま表した、恐らくホロ史上1番うるさい曲じゃないかと。
本当にロックバンドと呼んで良いのか、悩ましいところである。
メンバーそれぞれがやりたい放題やっているようにも思えてしまう。
ただ、そんな騒がしさも技術があってこそのもの。
「道化師が泣く」はホロを表すのにふさわしい曲であり、この「アレグロ」はホロの集大成ではないだろうか。
白鳥ここで、個人的No.1セレクト。
この曲は1stミニアルバムに収録されているのだが、疾走感が気持ちいい。
BPM200オーバーのスピード感のあるテンポに、サビの力強い歌声。
「僕らは夢を見る 傷だらけで
その痛みには 意味がある
それは遠く一瞬 近く永遠に及ぶ物語」
という冒頭の歌詞は、とても耳に残り口ずさみたくなってしまう。
初期の楽曲だが、思い入れもあってか長らくこの曲が1番に君臨し続けている。
正直もっと売れて良いバンドだと思っている。
クオリティの高さはインディーズバンドの中でも随一だ。
ただ初期の頃からクオリティが高いため、成長をしているという感じは少ない。
だが、着実に人気を獲得している様をみると、火が付くのも時間の問題ではないだろうか。
と、ここまでホロの紹介してきたが悲しいお知らせ。
2018年11月のワンマン公演をもって活動休止をするアナウンスが先日でたばかりである。
「バンドメンバーとしてホロを全力で活動する上で、考え方のズレや違和感を感じ
現段階ではお互いにこのズレや違和感を持ったまま活動していくことが困難と判断したことが理由です」(公式HPより)
とあるように、全力で活動してきたからこその休止なのだろう。
同時にドラムの竹川真矢は脱退が決まっている。
このバンド、何故かドラムだけがメンバーチェンジを繰り返している謎。
だが、解散ではなく活動休止であり、再開の折には音源を発表すると宣言をしているので、このままフェードアウトにはならないのではないかと。
活動再開のその時まで、首を長くして待ちたい。



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