「バンド」と聞くと大抵はボーカル、ギター、ベース、ドラムを思い浮かべるし、3〜5人編成が一般的。
スカバンドだともっと多くなるし、Slipknotでも9人編成だ。
Slipknotは楽器担当と言うよりも暴力担当みたいなのもいるからな。
そんな「バンド」最小構成人数は2人編成となる。
1人だとソロになるから必然的にね。
そんな2ピースでとてつもないクオリティを奏でるのが「ドミコ」である。

2011年結成のさかしたひかる(Vo/Gt)と長谷川啓太(Dr)の2人からなる、紛れもない2ピースパンド。
2ピースだからと言って、過去に前例バンドがない訳ではない。
日本では今でこそ人数は増えたがストレイテナーの始まりは2ピースだ。
ホリエアツシとナカヤマシンペイ、2人でROCKSTEADYをライブで演奏している動画をYouTubeで観たことあるが、勢いが画面のこちらまで伝わってくる鬼気迫る映像だった。
海外でもThe White Stripesがこれにあたる。
「Seven Nation Army」は必聴だし、こちらのバンドはJack White/ジャック・ホワイトの一人舞台だと言っても過言ではない。
そんな2ピースバンド界の新星、ドミコ。
音源を聴く限り、2人だけとは思えない緻密さと音数でクオリティが高い。
いや、本当はもう2人くらいメンバーいるだろ?と思う。
まどろまないいや、あと2人いるだろ。
と、思わざるを得ないですけど、正真正銘2ピース。
ライブではイントロのリフとベース音(厳密にはギターで弾いてる)はルーパーというエフェクターで録音、再生をして演奏してるんです。
ボーカルの声もコーラスのエフェクターをかけて2人で歌っているように聴かせている。
人数の少なさを、2人だからこその工夫と発想。
下手な5人編成なんかよりもよっぽど重厚感ある。
あとはこのセンス。
ロックともガレージとも形容しがたいドミコ独自の音楽性。
それを歌い上げるボーカルの技量も特筆すべき点ではないかと。
ごちゃごちゃ御託並べてますけど、要は格好良いんですよ。
こんなのおかしくない?
ペーパーロールスター
「こんなのおかしくない?」ってこっちのセリフ。
いったいどうなってるんだこのクオリティは。
自分がドミコを初めて聴いた曲はそれこそ「こんなのおかしくない?」なんですが、1発で虜にされた。
歌詞も独特でクセになる言い回し。
2019年にリリースされた3rdアルバム「Nice Body?」の1曲目に収録されている「ペーパーロールスター」。
このアルバムも全編通してドミコ節炸裂。
サブスクリプションのおすすめアルバムに選出され、これからどんどん知られて売れていくことであろう。
2ピースというバンドの最小編成でありながらそれを感じさせない高い演奏力と、ドミコ独自の頭から離れなくなるような音楽性。
今後絶対にして欲しくないことといえばメンバーの追加くらいなものだ。


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